ED・勃起不全の原因

ED原因

EDは日本で1000万人以上の患者さんがいると言われています。ED(勃起不全、勃起障害)は、陰茎(ペニス)が十分に勃起しないことで満足な性行為ができないことで、男性不妊の原因のひとつにもなっています。

以前はインポテンツともいわれ、勃起がまったくない状態と考えられていましたが、勃起が長続きせず性行為を最後まで行えない(中折れしてしまう)場合や、陰茎(ペニス)の硬さが足りない場合もEDに含まれます。

EDには主に下記の種類があります。
・心因性ED:精神的なストレスと精神疾患によるED
・器質性ED:血管や神経の異常によるもの
・混合型ED:機能性と器質性が複合しているもの
・薬剤性ED:薬の副作用によるもの

今回はEDの原因について詳しく書いていこうと思います。

心因性の勃起不全

心因性ED

EDといったら、「中高年に多い症状」というイメージを持っている人が多いでしょう。しかし20代、30代でも中折れや勃起障害に悩んでいる人は多く、そういったEDの原因の一つが「心因性ED」です。心因性EDとは心理的なストレスが原因で引き起こされる病気です。心因性EDは主に日常のストレスが原因であったり、経験不足による緊張、過去のトラウマや体のコンプレックスなども原因となります。身体的には問題がない20代~30代の若い世代に比較的に多くみられるのがこのタイプのEDです。

心因性EDの原因:現実心因

うつ病などの精神疾患がなくても、日常生活におけるストレスが原因でEDになることもあります。ずっと頭から離れない心配事があったりすると、脳が性的興奮を覚えなくなり、勃起障害が起こってしまいます。たとえば、夫婦の不仲、男性器へのコンプレックス、性交が上手くできるかどうかの不安などを「現実心因」といいます。そのほか、人間関係の悩みや仕事のストレスといった、性行為とは直接関係のないことも、心因性EDを引き起こす可能性があります。また最近では、不妊治療中のタイミング法によって妊娠を目指しているカップルで、「排卵日だから性交をしなければならない」という医師や妻からのプレッシャーを感じてEDになるケースも。

心因性EDの原因:深層心因

2つ目は深層心因によるEDです。これは過去の出来事が引き起こしているEDとなります。

小さい頃に性的虐待を受けていた
心の奥底に沈んだ怒り・憎しみ・妬み
本当はホモやバイなのだが、それが満たされていない
パートナーに対する愛憎葛藤

本人が原因に気づいている場合もあれば、まったく気づいていない場合もあるのがこのEDの特徴。後者の場合原因の特定が更に難しくなるので、より治療しにくくなります。もしも自分が健康体で特に悩みもないのに勃起しない場合は深層心因によるEDかもしれません。一人で解決しようとせず、精神科医と話し合ってみましょう。

心因性EDの原因:精神疾患

うつ病や統合失調症などの精神疾患が原因によってなるEDもあります。病院で治療を行っている方は、抗うつ剤の服用をしている方もいるかもしれませんが、これらの治療薬には勃起不全や性欲減退なのど副作用があります。うつ病の方の約40%にEDの症状が現れるという報告もされています。

心因性EDの治療法

心因性EDの基本治療は、最初はED治療薬を使ってちゃんと最後まで勃起が維持できるか試みます。最初はうまくいかないかもしれませんが何度か繰り返していくことで最後まで勃起が維持できるようになるとそれが自信となります。ED治療薬で最後までできたという経験を積み重ねることで自信を取り戻していけば最終的には薬に頼らずにEDを克服できるようになります。

心因性EDの心理治療法は、一般的にはストレスを取り除くことです。非常にデリケートな問題なので、確実性のある治療方法はありませんが、カウンセリングや気の持ちようであったり、メンタル面における改善が有効となります。

器質性の勃起不全

器質性ED

器質性EDは、 身体の血管や神経が弱ることによって引き起こされる、最も患者数の多いEDです。年を取ったこと(加齢)や、加齢からくる動脈硬化、運動不足、喫煙、暴飲暴食、不規則な生活リズムからなる生活習慣病などがきっかけとなます。

加齢による器質性ED

加齢による影響は血管の障害の一つ、動脈硬化として現れます。血管の老化現象とも言える動脈硬化は生まれた時からすでに始まっています。30歳も超えると動脈硬化と認められる血管も表れだします。50代も超えると血管自体が狭まりだし、十分に血流が行き渡らなくなる部位も出てきます。動脈硬化を起こし、血流が滞ってしまった血管がペニスにつながっているとすればEDになる可能性が高まります。

飲酒や喫煙による器質性ED

飲酒や喫煙による男性ホルモン(テストステロン)の減少も器質性EDの一因となります。タバコの中に”ニコチン”が含まれていることはご存知だと思います。この成分は「血管を収縮させる」強い作用をもっています。血液の通り道が狭くなってしまうと、多くの血液がペニスに流れ込むことは期待出来ません。タバコを吸うことは、EDに大きく影響していると言えます。なのでドラマのワンシーンじゃないですが「SEX後にタバコをふかす」などは、ペニスを萎ませてしまう原因になります。

不規則な生活リズムからなる生活習慣病による器質性ED

生活習慣病に起因するEDも多く、糖尿病、高血圧、脂質異常症に罹患している方の約60%以上はEDも併発していると言われます。特に糖尿病患者の方は80%、実に5人に4人はEDを発症しているという報告もあります。

外科的手術や事故等による血管の損傷の器質性ED

前立腺がん、前立腺肥大症、直腸がん、腎移植などの外科的手術や不慮の事故による脊髄損傷、骨盤の損傷などで、陰茎につながる血管の断裂や損傷が起きた場合には、まったく勃起出来ない完全 ED となる場合や状態によっては中折れなどの軽度の ED 症状が出る場合があります。手術などを受ける場合には、勃起への影響についても主治医と十分に相談する必要があります。

混合型の勃起不全

混合型の勃起不全

混合性EDは、動脈硬化が進行していたり、生活習慣病であったりする人が、さらになんらかの精神的なストレスを受けて勃起不全を発症します。このように、器質性EDと心因性EDがミックスされた症状が混合性EDです。50代、60代以降になると、多くの人が心と体の両方に何らかの問題を抱えています。比較的、年配の方は混合性EDを発症している率が高いと考えられます。

薬剤性の勃起不全

薬剤性ED

疾患で内服している治療薬が原因で引き起こされるEDが「薬剤性ED」です。つまり薬の副作用が原因で起きてしまうEDのことです。年齢的にまだ若い世代で尚且つ抗うつ薬・向精神薬・睡眠薬を服用している方や、年齢に関わらず高血圧の人に処方される降圧剤を服用している人などは薬剤性EDの可能性があります。実際に服用している薬剤を変更しただけでEDが改善に向かう人もいます。

EDを引き起こす可能性のある薬剤

降圧薬
  • 利尿薬
  • Ca 拮抗薬
  • 交感神経抑制薬
  • β遮断薬
精神神経用薬
  • 抗うつ薬
  • 抗精神病薬
  • 催眠鎮静薬
  • 麻薬
ホルモン剤
  • エストロゲン製剤
  • 抗アンドロゲン薬
  • LH-RH アナログ
  • 5α還元酵素阻害薬
抗潰瘍薬
  • スルピリド
  • メトクラプラミド
  • シメチジン
脂質異常症治療薬
  • スタチン系
  • フィブラート系
呼吸器官・アレルギー用剤
  • ステロイド剤
  • テオフィリン
  • β刺激薬・抗コリン薬
  • 抗ヒスタミン薬
その他
  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

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